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廃墟の病院にいる自分

手伝いに出かけた先が、病院。しかもそれが既に廃墟となっているんだから、笑うに笑えない。別に肝試しに呼ばれたわけじゃない。病院に残る機材を外国で再利用してもらうために、それを回収するというのだ。現地で知ったので、もっと早く確認しておけばよかったと後悔。

回収する場所を聞いて我が耳を疑う。分娩室はまだいいが、手術室と霊安室って……。しかも電気は通っていないので、懐中電灯で取りにいきます、と来たもんだ。冗談キツイよ。これじゃホントに肝試しと変わらない。

エレベーターだけは大丈夫、とのこと。そういうことじゃないんだけどな。しかもさっそくエレベーターに数人で乗り込んだけど、中は電気がつかないじゃないか。懐中電灯で照らされた「アノセン……」と書かれた落書きが一瞬見えた。この意味不明な書き込みがいっそう気味を悪くさせるから不思議だ。気がつけばエレベーターの奥には大きな鏡が設置されている。うわっ、最悪だ。いったいどこまで手が込んでいるんだ。

まず分娩室。ここは窓からの日差しがあるから何てことはなかった。問題は手術室だ。手術室というのは窓が無い。となると、分娩室と同じ階にあっても真っ暗闇なのだ。手術室特有の照明器具が不気味に見える。これを取り外す。かなり重い。外し方を間違えたら大怪我するかもしれん。取り外そうにも頑丈に取り付けてあり、非常に苦労した。体が熱くなり発汗がすごかった。しかし熱さからくる発汗はこれが最後だった。

この病院はとても大きく、内部が迷路のようになっていた。片付けをしていたら、自分だけ取り残されはぐれてしまった。元の場所に戻ろうと思い、急いでエレベーターに乗り込んだが、そこは暗闇の箱。あー、そうだった! しかしまだ見ぬ別の階に、途中降りる勇気もない。階の表示以外は真っ暗だし。真っ暗なエレベーターに一人でいま乗ってるよ。しかも廃墟の病院のエレベーターって……。こんなのありえないよー。うしろに鏡があったんだよな。なんか無性に気になるんだけど……だけどやっぱり見れなかった。エレベー
ターが一階に着いた。数秒の出来事なのに、やっと着いたという思いでホッとした。わずかながらでも光があるのはいいもんだと、心から思った瞬間だ。

さて、地下の霊安室へ行くぞ、という声がしたので、覚悟してついてった。ついにクライマックスだな、と気を引き締めた。しかし霊安室にあるはずの冷蔵庫がすでに部屋から出されてあった。よかったー、と思いながらも、でもここまで来たなら、霊安室に入ってみたかったな、と複雑な心境に。それにしても霊安室のとなりに解剖室はわかるが、その隣が宿直室って……。意味がわかんないよ。この部屋の配置考えた人、サド? それからすぐ近くに食堂があるし。これも何だかねー。

ちなみに霊安室の冷蔵庫とは、仏さんが腐らないように入れる所。いつのまにか、自分らはこれを楽しそうに運んでいたのだった。これが夜の作業だったら、そこまで変われなかっただろうな。
あらいさとる * 自分のこと * 22:37 * comments(0) * trackbacks(0)
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